クリニックブログ BLOG
25.11.03
こんにちは歯科衛生士の石川です。
歯周病治療に通っていただいている患者さんです。
先日、右上奥歯の治療を行いました。
こちらは、その部分のレントゲン写真です。

右上7番の近心根面に縁下歯石とみられる付着物があり、周囲の骨吸収も明瞭です。
治療としては、できてしまった歯周ポケットへ器具を挿入して縁下歯石を除去していきます。
マイクロスコープを用いてみてみます👀
風をかけてみると歯ぐきの溝がみえます👀
歯ぐきの溝に(歯周ポケット)歯石や歯垢が付着しているのがわかります。
超音波スケーラーで付着している歯石や歯垢をおとします。
歯石や歯垢が除去できたか、風をかけて確認します👀
取り残しがあります…。 キュレットを使って残った歯石を落として行きます。
しかし…何度か器具を引っ掛けても落ちない
何かわからないため、歯科医師とマイクロスコープを教えていただいている講師の方に見ていただきました。
その結果、これは歯石ではなく、「エナメル突起、エナメル滴、でしょう」というお返事をいただきました。
— エナメル滴とは —-
歯根の表面に出現する1~3mmの球状または楕円形の隆起。エナメルパール、エナメル滴とも呼ばれる。大きさにより、エナメル質のみのもの、象牙質の一部を有するもの、歯髄を含むものなどがある。癒合傾向の強い歯や根分岐部付近に多く出現し、下顎では舌面、上顎では隣接面にみられる場合が多い。上顎と下顎では、上顎の方が出現しやすい。発生率は、上顎・下顎ともに第三大臼歯がもっとも高く、上顎では8.2%、下顎では2.8%とされる。プロービングの際など、歯石と間違えやすいので、注意が必要である。
引用元 クインテッセンス
—- この部分のリスク —
•エナメル滴にはシャーピー線維の付着が存在しないため、結果として上皮性付着のみで支えられている状態。
•プラークや炎症により上皮付着が剥がれやすく、局所的な深いポケット形成につながる。
—- セルフケア —-
6番欠損で7番近心が孤立しているため、タフトブラシや歯間ブラシの太目サイズを使ってのセルフケアをおすすめしたい。
ポケット内のエナメル滴をみつけたのは、初めてでした。
肉眼では見落としやすく、歯周病治療(SRP)でも「取りきれない歯石」と誤認されることが多いと思われます。
今回のようにマイクロ下で確認できたのは非常に良い判断でした。
25.10.30
こんにちは!衛生士の中野です。
今回は、歯周病の進行を確認するための大切な検査「歯周ポケット測定」について、実際のマイクロスコープ映像をもとにご紹介します。
歯周ポケットとは?🦷
歯と歯ぐきの境目には、健康な人でもわずかなすき間があります。このすき間を「歯周ポケット」と呼びます。
健康な状態では 1〜3mm程度 ですが、歯周病が進むと歯ぐきが炎症を起こし、すき間が深くなっていきます。これが 4mm以上になると歯周病のサイン と言われています。
マイクロスコープでの測定の様子🔬
下の写真は、実際にマイクロスコープを使用して 歯周ポケットを測定している場面です。

プローブ(細い器具)を歯と歯ぐきの間に挿入し深さをミリ単位で測定します。
◎拡大視野で確認
肉眼では見えにくい歯石や炎症の状態を、マイクロスコープで細かくチェックできます。
◎出血の有無も確認
測定時に出血が見られる場合は、炎症が起きているサインです。
🔼この部分を中心に丁寧なクリーニングや治療を行います。
正常な歯肉は🔽この様に、うすいピンク色で引き締まっています。

なぜマイクロスコープが大切なの❓マイクロスコープを使うことで、
✔️ 小さな歯石やプラークを見逃さない
✔️ 炎症の位置を正確に把握できる
✔️ より痛みの少ない、的確な治療ができる
など、治療の精度が格段に上がります。
歯周ポケット測定は早期発見・予防にとても役立つ検査です。「最近、歯ぐきが腫れる」「歯みがきで血が出る」などの症状がある方は、ぜひ一度、歯周検査を受けてみてください😌
25.10.23
25.10.16
こんにちは衛生士の山田です😊
唾液にはたくさんのとても素晴らしい効果があるのをご存知ですか?
普段意識せずに出ている唾液ですが、
通常は1日に1〜1.5リットル出ていると言われています。
唾液には消化を助けるといった作用のほか、
さまざまな働きがあり、う蝕や歯周病から私たちを守ってくれています。
💧唾液の働き💧

💧自浄作用・・・口腔内細菌や食べカスを洗い流す。
💧消化作用・・・唾液中の消化酵素がデンプンを分解して体内に吸収しやすくする。
💧抗菌作用・・・細菌の増殖を抑える。
💧緩衝作用・・・飲食により酸性に傾いたお口の中を中和させる。
💧湿潤作用・・・お口の中の乾燥を防ぐ。
💧潤滑作用・・・発音や発声をスムーズにする。
💧再石灰化作用・・・酸によって溶けた歯の表面を修復する。
💧粘膜保護作用・・・お口の中の粘膜が傷つかないようにする。
💧粘膜修復作用・・・上皮成長因子が組織が傷ついた時に修復する。
🔸唾液の量を増やすためにできることは?
①唾液腺のマッサージ

②舌を動かす・・・・・舌をグルグル回すことで唾液の分泌量が増えます。
舌先で前歯の表側をなぞる様右回り10回、左回り10回と動かしてみましょう。
③水分補給・・・・・・お茶やコーヒーではなく、お水が効果的です。
④よく噛んで食べる・・梅干しやレモン🍋などの酸味のある食べ物は唾液の分泌を促進する効果があります。
又、食事の時は食べ物をよく噛むことが重要です。
しっかりと咀嚼することで唾液の分泌が促される為、
急がず、ゆっくりと時間をかけて食べることを心がけましょう。
☝️唾液腺マッサージなどで、唾液の量を増やすことは、むし歯・歯周病予防につながりますが
磨きの質を上げたり歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることもとても重要です
当院では3〜4か月に一度の検診をお勧めしています。
Instagram @iwasaki0418
JR四日市駅徒歩3分
近鉄四日市駅徒歩10分
25.10.09
こんにちは、荻原です😊
今日は「MTAセメント」についてご説明させて頂きます✨

MTAセメントとは、歯髄が見えてしまうほど虫歯が大きな場合や、根管治療と呼ばれる根の治療の際の根管充填などに使用されます。
歯の中にセメント?と驚かれる方もいらっしゃると思います🧐
口の中に入る材料なので、どんな成分なのか気になりますよね☺️
MTAセメントは水と混ざることで硬化する水硬性セメントです。
硬化する際に、少し膨張するので、高い封鎖性、高い殺菌効果があるそうです。
さらに、カルシウムイオンを放出して、再石灰化を促すことで、歯の寿命を延ばすことも期待されています🦷
そして、生体組織と馴染みやすく、炎症を起こしにくいため、安心して使用できます✨
上記のような治療は、覆髄といいます。
この後は、部分的な詰め物等で補綴をします。健康なのに余分に歯を削らなくても良いというメリットもあります。
ただ、現在は保険適用外となっていて自費診療になります。しかし、保険の治療、保険の補綴はその場では安価で良さそうに思えますが、長期的に見た時に自費診療できちんと治療した方が、安く済むこともあります😊
ご不明点などがございましたら、いつでもご相談ください☺️
インプラント治療は、従来の入れ歯やブリッジとは違い、天然歯のように美しくしっかりと噛める歯を取り戻す治療法です。
失った歯の代わりに人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着します。健康な歯を削ることはありません。
審美歯科治療とは、天然歯のように自然で美しい口元を作ることを目的とした治療です。しかしながら、見た目の美しさの回復は、歯や歯茎の健康はもちろん、咬み合わせなどの正常な機能を持続させることにも貢献しています。主な治療として、歯を削らないホワイトニング、セラミッククラウン・インレーによる修復治療と、表面だけを削るラミネートベニヤなどがあります。様々な目的・処置方法がございますので、審美歯科治療にかかる治療費は、治療法により大きく異なります。失った歯の代わりに人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着します。健康な歯を削ることはありません。